股関節の動きについて理解しましょう

股関節は身体の中でいちばん大きい関節です。体の重さを、特に上半身の重みを支えつつ、立ち座り、上り降り、飛ぶ、靴下を履く動作など、生活に欠かせない動作に関わる関節です。

股関節に痛みや障害があると、動き辛くなり日常の生活が不便になってきます。

最近、股関節周りに違和感が出たり、歩き辛かったり、階段の上り降りが気になり始めた方などは、まずは股関節の周囲の筋肉を鍛えることを考えてみてください。

鍛えることが痛みに繋がるんじゃないかと不安で出来ないなど、つい安静にしてしまうと筋力低下につながり、股関節の負担が増えることになります。

ここからは、皆さまの不安や疑問を解消出来るように、その股関節に違和感や痛みを感じておられる方が、日常生活をいきいきと暮らせるようにしていけるためのポイントをご紹介していきますね。

 

股関節の構造

股関節は、太もも(大腿骨)の上の部分が、骨盤のくぼみ(寬骨臼)にはまるようになって関節になっています。

その関節周りにたくさんの筋肉によって、上下、左右、前後と自在に動かすことが出来るようになります。

股関節には筋肉よりも内側に関節軟骨という関節の表面を覆っている厚さ2~4㎜程度の層があります。

良好な軟骨は、股関節にかかる重さを吸収し、動きを滑らかにする作用があります。

太ももの骨が骨盤の中に入るのがしっかりしていないと、体重を支えることが困難になります。

体重を支える大事な筋肉の代表が中殿筋です。

中殿筋は、体重を支えることだけではなく、立ったり座ったり、歩いたりするときに必須の役割をになっています。

場所は太ももの骨と骨盤を結んでくっついています。片足立ちのバランスを保つのもこの筋肉がしっかりとはたらいているからです。

通常一般に歩行するうえで、骨盤は水平に保たれています。

しかし、中殿筋が弱まっていると、骨盤を水平に保つことが出来なくなっていき、体が左右に揺れてしまいます。

この動きを修正するために、バランスを保とうと反対側の骨盤が下がります、これを代償運動といいます。

日常生活では、股関節に負担をかけないようにしながら、股関節周りの筋肉を鍛えることを意識しましょう。

 

日常生活でのポイント

・自分の体重を普段から意識すること。(太らない)

・長い時間歩かない、走らない。(股関節が痛む)

・重い物や大きいものを持たない。(股関節に負担がかかる)

・階段は出来るだけ避ける。(股関節に負担がかかる)

・運動は自転車や水泳にする。(股関節に負担がかからない)

・日常の生活空間を快適にする。(各場所に手すりや椅子の使用。移動には杖の使用)

 

〇栄養管理

栄養素(ビタミンA,B,C,D,E、カルシウム、マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、セレン、モリブデン、etc)を意識した食事を心掛ける。

カフェイン、アルコールはたくさん摂らない。

 

〇体重管理

股関節は体重1㎏増えると3~5㎏負担になります。(肥満にならない)

BMI(Body Mass Index)=体重(㎏)÷ 身長(m)2

標準となる数値は22です。もっとも病気が少ないと言われています。

 

〇生活空間の改善

トイレは和式から洋式に替えてみる。

お風呂の浴槽に椅子を置いてみる。

シャワーなど使うところに高さのある椅子に替える。

寝るところはベッドに替えてみる。

畳の部屋などにも椅子を置いとくようにする。

部屋にある電気コードや滑りやすい敷物など、固定したり、ピンで留める。

段差があるところはなくすように改装する。

 

〇日常の動作の改善

掃除など、なるべく柄の長い掃除機を使う。

床掃除にはモップなど、無理してしゃがみ込まないようにする。

台所などにも、椅子を置く。

買い物にはカートを使い、なるべく重い物を持たなくていいようにする。

庭や畑での草むしりなどにも、園芸用の椅子を使う。

 

〇日常生活に便利なものを取り入れる。

リーチャーやシャワーチェア、靴下エイド、杖など。

 

〇くつ選びのポイント

足の甲の部分まで覆っているか。

足の指が動かせるだけの余裕があるか。

自分のかかとと、くつのかかと部分が合っているか。

靴底にはクッション性が備わっているか。

 

5つの股関節をたいせつにするポイント

1)股関節のことを理解する。

2)日常の動作に注意し、工夫を忘れない。

3)股関節周囲の筋肉を鍛える。

4)家族やパートナーの協力と支援が必要であること。

5)相談できる専門医をつくる